logo

技術
自然に手を加えて生活の役に立てる手段です。技術を身につけていればどこへ行ってもその土地にあるもので素晴らしいものを生み出すことができる。たとえばひとつの紋様を木版に彫って、布にプリントしたり、刺繍や織物にしたり、陶磁器に彫ったり描いたり、石や木に彫ったり象嵌にしたり……道具や衣服、果ては建築へと広がってゆきます。
ベンガルの暑い季節
ベンガルは亜熱帯から熱帯の気候です。昔、季節は春、夏、雨期あるいはモンスーン、秋、初冬、厳冬の6つに分けられており、3月の半ばから6月の初めにかけては暑い季節 = ホットシーズンと呼ばれ、日中の気温は摂氏38度から、地域によっては45度にも達しますが、夜になると、ベンガル湾からの湿気を含んだ南風が涼しさを運んできます。
腰布
ドーティとも呼ばれる、白い木綿の一枚布で、着かたは地方によって異なるようです。たいていは腰に巻いて片方の端を股の間を通してウエストで留め、一見するとゆったりしたパンツのようにも見える。足首までの長さもあれば、暑い季節には膝上までたくしあげ、短パンのように着用します。汚れたら洗って広げて干せばたちまちに乾きます。
伝統の紋様
主な特徴は幾何学模様にあります。熟練した織り師たちは、紙の上に図案を描く必要はありません。紋様によって個別の名前があります。小さな花がちりばめられたブティダール = butidar、この花が横たわって配置されていればそれはテルサ = tersaと呼ばれ、全体に埋め尽くされれば、それはジャラ・ナクシャ=jalar naksha、花が列をなして埋め尽くされればフルワー = fulwarといったように。