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おべんとう
天竺では食事時になるとそれぞれの家に帰って家族で食事をする習慣があります。農村ではいまだにそうですが、都会でも、オフィスにそれぞれの食事が運ばれてきて、みんなでテーブルを囲んで食べます。お母さんの味はその家に伝わる味です。そのレシピを代々守って、それを弁当に詰めて持ってゆく習慣は経済的ですし、衛生上も理にかなっています。
金属製のお重
ひと昔前はアルミだったような、最近ではステンレス製を多く見かけます。3段重ねや4段重ねもあって、中には各自の家庭の料理が、お重のように詰められています。ダッパーと呼ばれる、箱の意味です。宗教、階層、地方ごとにタブーや戒律に則って作られる別個の食習慣から、それぞれの家庭の母や妻が作ったべんとうを持ってゆくのです。
グルサディ : Gurusaday Dutt (1882 - 1941)
文官、政治家、そして民族学者でもあり文学者である。まだベンガルが東西に分たれる前から社会活動に従事し、女性、貧困、階級的差別などの弱者救済、そして支配からの抵抗運動に関わる。1932年ブラタチャリ(知識と労働と真実と調和と喜びの生活)・ムーブメントを開始。自給自足、教育の普及、民族の誇りを取り戻す活動を広めてゆく。
伝統を大切に思う存在
大きなカンタはキルトや覆い、小さなカンタは本や道具のカバーに、そして枕やクッションのカバー、バッグにも。用途にしたがって、キルトは5枚か6枚重ね、ブックカバーは1枚か2枚重ね。針仕事が際立つように、いちばん上と下の布は薄いものにし、糸はベンガルで昔から織られていた白や生成りのサリーやドティから抜いた糸を用いていました。古い布をリサイクルする目的から一歩進んで、芸術性を高めてゆく精神です。